鎌倉で型絵染を習う
型絵染を自宅で教える
大仏坂の緑豊かな場所に仔む一軒家。高山先生の自宅の2階が、こちらの教室です。暖かい日差しが差し込む午後、時に真剣に、時におしゃべりをしながら筆を動かしていきます。通いコースは1日がかりなので、生徒さんはお弁当を持参。一緒にいる時間が長いからこそ、先生と生徒さんの間には心地よい関係が生まれるのでしょうか。「型絵染を習い始めた頃は、伝統工芸だから特別なものと思って身桶えていたところがありました。でも、その敷居を下げてくれたのが先生なのです」と教室に通って8年目という生徒さん、塗り絵感覚で楽しんでいるのは今でも変わりありませんが、その技術は確実に上がり、今では型絵染から友禅までを手掛けられるようになりました。「型絵染の楽しさは、真っ白な布に色を描きおこすところにあります」と高山先生。なるほど、それは幼少時代に、真っ白な画用紙にクレヨンを塗った時のワクワク感に似ているのかもしれません。
型絵染の深さ
「鎌倉で型絵染を習っています」なんて聞くと、さも格式の高い習い事のように思われることでしょう。確かに型絵染は、古くから日本に伝わる染織技術のひとつで、その世界はとても奥の深いものです。けれども、「鎌倉染工房そに」の高山先生は、「あまり堅苦しく考えずに、塗り絵だと思ってやってみて」と、とてもフランク。実際、こちらの教室では、型絵染の中でも最も高度な技術が必要とされる型作りは省き、色を塗ることに重点をおいています。「絵画教室や工芸教室と違って、あらかじめ型があるものに色付けをする教室なので、絵心がなくても構いません。自分の好きな色を思うままに塗ってみてください」。とはいえ、花の細かい部分を塗る作業は根気がいるもの。この教室に通い始めて10年という生徒さんでさえも、納得のいく作品を作るまでの道のりは長いと苦笑していました。